オブジェクト指向方法序説

ジェームスマーチンの古い本ですが、非常に良い本ですね。OOADはもちろんDOAの開発者でより深くデータの意味論を含めて考えたい方にお勧めです。
たとえば、イベントについては

イベントとは状態の注目に値する変化である

と定義して、以下のようなに分類しています。

・基本イベント
  - 生成イベント(注文書を受けた→注文書オブジェクトが生成)
  - 消滅イベント(予約を取り消す→予約オブジェクトを削除)
  - 分類化イベント(注文を出荷する→出荷された注文と分類)
  - 脱分類化イベント(退職→従業員に分類されない人になる)
  - 結合イベント(配属される→従業員と部署の関連が生成される)
  - 分離イベント(解雇される→従業員と会社の関連が削除される)
・複合イベント
  - 再分類化イベント(脱分類化・分類化が同時に起こる)
  - 再結合イベント(分離と結合が同時に起こる)

イベントについて意味論を含めて考える時に参考になるんじゃないかな。

ただ、残念ながら絶版なんですよね。このような良書が多くの人に読んでもらえないのは本当に残念だ。