アジャイル開発の価値をマネージメントに訴求する

マネージメントは開発コストが大きな関心事である。
開発コストは単純化すると以下のような式になる。

  • 開発コスト=開発規模/生産性*単価

そうすると、開発規模を小さくするか、生産性を上げるか、単価を下げるしかない。

開発規模はパッケージの導入、単価はオフショアを利用するなどがある。しかし、お抱えSIが決まっているような場合は開発構造が変えられないようなケースも多く、生産性を上げることを目指すことになる。生産性を上げるとなると設計や実装などに目が行くが、これ以外の仕様決定などの意思決定のための説明会やレビューなどコミュニケーションのコストが馬鹿にならない。このコストを下げるだけでも大きなメリットがある。

アジャイルのプラクティスにはオンサイト顧客や朝会や定期的なふりかえりなどコミュニケーションに関するものが多く効率化を狙っている。したがって、

  • 「コミュニケーションのコスト」を削減することを狙い「アジャイルのプラクティス」を導入する

というマネージメントへの説明が成り立つと考えている。オンサイト顧客など日本のSIの環境では難しいかもしれないが、開発チームと仕様決定者(≒顧客)のコミュニケーションの効率化のためのヒントは、イテレーション毎のデモなどアジャイルの手法にあるのでうまく利用できると思っている